敷地には、お施主さんのご兄弟の家やガレージ、納屋なども建っている。
そこにもう一棟建っていた家を二世帯住宅に建て替える住宅設計のご依頼を受けた。
以前の建物は少々窮屈に建っていたが建築物の配置を大きく変えることは難しかったので、敷地へのアプローチや地域との関係を整えて窮屈感を無くすことを目指した。
室内については、二つの世帯の距離感をテーマとした。
設計のほんのちょっとした違いで距離感は大きく変わり、それは二つの世帯の暮らし方にも大きく影響する。
共用の独立した大きめの玄関スペースを設け、そこからそれぞれの世帯のエリアへ向かうプランにすることにより、適度な距離感をとった。
これにより一棟の住宅ではあるが、イメージとしてはアパートの一階と二階の部屋のような感じになった。
また、インテリアはそれぞれの世帯の好みに合わせて全く違うイメージの空間にした。
この違いもアパートの別々の部屋のような印象が生まれ、つくりだしたかった距離感に影響しているように思う。
住宅へのアプローチと塀。
建築の一階と二階で世帯を分けた。こちらは一階の部屋。
暮らしの中心となる部屋、キッチンは対面式。
一階の寝室へ向かう廊下と仏間。
玄関土間に置いた薪ストーブ。背面の壁はタイル貼りとした。
二階の部屋。コンパクトなキッチンとダイニングスペース。棚はスペースの効率を考え、食器から雑貨まであらゆるジャンルの物を受け入れるものにした。
二世帯住宅の面白さは世帯によってイメージを変えることができるところにもある。
夕方の光。
勾配天井になっている大きな一室を家具で分けている。
キッチンはシンプルであるが、住み手にとって必要にして十分な機能を詰め込んだ。
食卓上の照明器具は片持ちのアームになっている。
洗面コーナー。
水の音が心地よい水盤。
町並みと建築。
外壁の仕上げは板張りとガルバリウム鋼板。
専用住宅:木造2階建て
敷地面積:362.50㎡(109.65坪)
延床面積:114.59㎡(34.67坪)
お問い合わせ
ご質問・ご相談・ご依頼はこちら
master@togodesign.jp
© togodesign